雲谷庵跡 (11 画像)
ここは、室町時代の画聖雪舟のアトリエ「雲谷庵」の跡である。雪舟は、1420年に備中の赤浜（現在の岡山県総社市）の生まれで、若くして僧籍に入り、後に京都に出て、禅を学ぶかたわら絵を学んだ。雪舟は40歳頃にはすでに第一流の画家として名声も高く、さらに大きい希望をもって絵を勉強するために当時中国、朝鮮から新しい文化が入ってきていた山口に住むようになった。
その後、1467(応仁元)年に遣明船に乗って中国に渡り3年間中国に滞在した。日本へ帰った後も山口に住みアトリエ「天開図画楼」を開いて画禅一致の生活をした。
雪舟67歳の時生涯最大の力作国宝「四季山水図」も此処で描いたものである。
雪舟の没年や場所には諸説あるが、1506(永正3)年87歳の時この雲谷庵で没したといわれている。
雪舟死後庵は荒廃したが、大内氏の跡をついだ毛利氏が雪舟画脈の廃絶を惜しみ雲谷宗家にこの地を与えたが、明治になって廃絶した。そこで郷土史家の近藤清石（きよし）等が中心になって有志と図り、1884(明治17)年に大内時代の古材を集めて一宇を再建した。現在の庵がそれである。

・山口県山口市天花1-12-10
・公式ホームページ

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