森川邸 (47 画像)
森川家住宅は、もと塩田地帯に総石垣8高さ2間)で敷地を造成し、沼隈(福山市南方)から明治前期の富豪山路家の主屋を移築し改造して主屋とし、その背後に座敷を新築し、大正初期に完成したものである。
やや遅れて離れ座敷を新築、さらに竹原を中心に幕末から明治前期に活躍した文人、不二庵作の茶室(4畳半)を市内から移築している。
現在では周囲の塩田がすべて埋め立てられ、壮大な石垣が埋没して往時の偉観はないが、主屋をはじめ、離れ座敷、茶室、隠居部屋、土蔵、表門、脇門、土塀などの付属屋が完存しており、大正期の素封家住宅の状況を伝えている。
主屋は、土間部分は移築以前のままと考えられるが、床上部分は移築時に改装されている。
正面に玄関式台を突き出し、玄関の間から鉤の手に、移建時に加えられた平屋部分を含めて5室の座敷を並べ、さながら江戸時代の大名屋敷を思わせる。近代の高級で大規模な和風住宅の代表例の一つとして価値が高く、竹原の建築文化の高さを示す貴重な建物である。

・広島県竹原市中央3-16-33
公式ホームページ

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