小野小町の墓 (5 画像)
小野小町は平安時代の女流歌人で、日本女性の代表的美人として有名である。
伝説によれば、「都での華やかな生活も寄る年波には勝てず、晩年故郷の秋田に帰る途中、ここ新田夜烏の里に差しかかったところ、にわかに病に倒れてしまった。草庵を結んで氷室の薬師に百日参りして病気平癒の祈願をかけ、明日が満願成就という日に精根尽き果てて、路傍に倒れそのまま没してしまった。それを見た村人たちは淋しい最後をとげた小町をあわれんで手厚く葬り、墓碑を建立してその菩提を弔った。」という。
小野小町の生涯については謎が多く、出生の地や死亡した場所などについては、正確には把握されていない。
この墓も真偽のほどは今のところさだかではないが、往時の風流人が小町の墓を建て、多くの人が墓参し、歌を詠む習慣が近年まであったとも伝えられている。ある意味で、当時の古川地方の文芸的側面を物語る遺産とも考えられ、文化史的にも大変貴重なものである。

花の色は うつりにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに  小野小町

宮城県大崎市古川新田夜烏

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